昭和56年水害の教訓を生かせ!札幌の大雨関連情報ととるべき行動。

 昭和56年に道央圏を襲った2度の大雨とそれに伴う洪水は、経験した人にとっては忘れられない災害のひとつのようです。当時の私はまだ2歳。話では聞いたことはありますが、生れてから今まで「水害」というものを経験せずに育ってきました。近年増加する大雨や、2014年に発令された大雨特別警報。そして、私自身も消防団に入ったこともあり、防災について考える機会が多くなりました。このページでは、札幌で大雨が降ったらどうなるのか?どうしたら良いのかという情報を私なりに簡単にまとめてみました。詳しく知りたい方は元情報のサイトもご覧ください。

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知っておいて損はない!大雨関連の情報源。

 最近はインターネットによって情報網が発達し、気象庁やウェザーニューズ、気象協会の天気.jp、Yahoo!天気、北海道開発局など、様々なサイトから最新のデータを受け取ることができるようになりました。ここでは、ちょっとマニアックですが、知っていると損はない情報を紹介します。

気象庁より早い!10日後の嵐を予想するヨーロッパの予報

 2015年10月1日、2日は秋の嵐になってしまいました。突然の嵐…のようですが、実は10日ほど前から北海道付近で爆発的に発達する低気圧の情報はあるサイトには出ていました。それがヨーロッパの気象予報サイト ECMWF – World leader in global medium-range numerical weather prediction です。台風の予想は日々大きく変わることもあるので、10日先に全く違う状況になっているようなことは結構ありました。

 今回の低気圧も10日前から北海道付近で強風エリアがどっかーんと広がる低気圧が予想されていました。直前まで日本の気象情報には上がってこないし、週間予報でも出てこないので「うそでしょ。また、いくらなんでも…。」と見ていました。ところが、3日前になってこのサイトを見てもやっぱり大荒れになっている状況。そして、日本でも騒ぎ出し、これは本当かな?とようやく信ぴょう性が増してきて気が付いたらもう嵐の中ですよ。そんなわけで、当たらないことも多いのですが、これからもこのサイトをチェックしてみようと思います。サイトがヨーロッパなので、ヨーロッパの予報には長けていても日本付近は…と思うのですが今の科学技術なら地球規模でいけるものなのでしょうかね。

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河川の水位をリアルタイムで知る

 2014年9月に、札幌で初めて「大雨特別警報」が発令されました。今後も数十年に一度とか、過去に経験したことがないとか言われる規模の雨が増えてくるといわれています。特に大雨の場合近くの川に様子を見に行くことは危険です。でも、状況は知っておきたいものですよね。そんな時に役に立つサイトを今回は紹介します。

北海道の川の防災情報…10分間隔で更新されるので状況がよくわかります。

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 縦軸は水位、横軸は時間の経過です。水位の推移が視覚的に分かりやすく表示されます。水防団待機水位 はん濫注意水位 避難判断水位 はん濫危険水位とあります。

水防団待機水位

 消防団などの水防関係機関が水防活動の準備を始める目安となる水位です。札幌には、水防だけに特化した水防団という組織はありません。

避難判断水位

 避難勧告等の発令が検討され、住民の避難判断の目安となる水位です。

はん濫注意水位

 避難準備情報等の発令判断の目安、住民喚起、水防関係機関が出動する目安となる水位です。この辺まで来るとちょっと本気モードですね。

はん濫危険水位

 洪水により相当の家屋浸水等の被害を生じるはん濫の恐れがある水位です。また、洪水予報河川や水位周知河川に対するはん濫危険情報の発表の基準となります。

過去の事例に学ぶ 56水害とは

 そうは言っても札幌で水害なんか起こるものなのでしょうか。実は、昭和56年を最後に、札幌では大規模な水害は発生していないのです。そのため、市民の水害に対する意識は高いと言われず、水害は過去のものという印象さえあります。

昭和56年水害(56水害)

 昭和56年8月、樺太中部で発達した低気圧から南にのびる前線が北海道中央部に停滞し、 これに北上した台風12号の影響が加わって豪雨となりました。石狩川流域では3日夕方から6日朝まで雨が降り続いた結果、 その総雨量は札幌で294mmを記録し、大洪水を引き起こしました。さらに、その約2週間後の23日、 追い打ちをかけるように台風15号が北海道を襲い、総雨量229mmもの豪雨が再び発生したことによって、 二度目の記録的な大洪水をもたらしました。
 これらの大洪水は、観測史上最大の降雨量、流量を記録し、北海道全域で死者3人、氾濫面積614km2、被害家屋約30,991戸もの甚大な被害を及ぼしました。この洪水の特徴は、石狩川の一部で、水が堤防を越えて溢れ出したばかりでなく、水位が増した石狩川に流れ込めない支流や排水路などの水が溢れる被害が目立った点でした。

 札幌市でも、「過去の水害」のページで見ることができ、札幌開発建設部の石狩川治水100年のページには、56水害の様子が写真入りで紹介されているだけではなく、その後の洪水対策のことも詳しく載っています。

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この水害では、実家のある江別もかなりの被害が出た模様です。江別市が作るハザードマップによると、「昭和56年の水害以降、堤防のかさ上げや内水排除設備の建設を実施しており、現在の所、この通りの水害が発生する可能性はほとんどない。」と言われています。

道外の事例

 それでも、2015年夏に発生した鬼怒川(きぬがわ)の氾濫は記憶に新しいです。水位が上がった状態で堤防が決壊すると濁流が市街地を飲み込むように流れていくものなんですね。川の流れが変わるといったようなものでしょうか。じわじわと水たまりが広がっていくようなものをイメージしていましたが、全然違いました。では、札幌ではそのような水害が起こる可能性はあるのでしょうか。また、水害は発生した場合どのような被害が広がるのでしょうか。

シミュレーション動画

 豊平側は大都市を流れる川の中では例を見ない急流河川で、幌平橋から小金湯温泉までの標高差は20kmで147m、札幌テレビ塔と同じくらいの高さになります。水の流れる速度が速ければそれだけ氾濫した時に市街地に流れ込む勢いも強くなります。もし、観測史上最大雨量の総雨量310㎜を超える雨が降ったら、いつ、どこで、どのような被害が出るのかをシミュレーションしたものがあります。消防団の訓練でも視聴しました。DVDの貸し出しも行っています。

「札幌市防災DVD_今、あなたにできること。」を動画配信しています/札幌市

大雨が降り始めて約1日半で決壊

注意報・警報

32時間後

 大雨洪水注意報から警報に変わり、雨の降り始めから32時間で排水溝から水が溢れ出すようになります。

大雨特別警報

39時間後

 豊平川の水位がピークになり、豊平川の幌平橋下流左岸の堤防で破堤がはじまる。

破堤30分後

 流れ出した水が中島公園を越えすすきの手前に迫る。水深は50cm。創生川通りでアンダーパスは完全に水没。水深60cmになると、多くの車のエンジンが止まるそうです。

破堤40分後

 すすきのから地下鉄ホームに水が流れ込み浸水と停電。東豊線大通駅ホームは被害が著しく、地下街で犠牲者発生。(全国的にも同様な被害で犠牲者が出ている。)

破堤60分後

 北2条付近の水深が深くなると予想されている。

破堤80分後

 札幌駅周辺にまで達する。

破堤10時間後

 はん濫水はばらと付近にまで達し市内市街地の広いエリアで被害が発生。

 水に浸かっていくエリアがどんどん広くなることに目が行きがちのシミュレーションですが、忘れてはならないのは、破堤後まもなく水に浸かった場所は引き続き被害を受け続けているということです。どんどん被害が拡大していくので救助にも迎えません。水の流れる先に逃げると逃げ続けなければいけませんし、いつかは追いつかれます。どこが危険で、どこに逃げると安全が確保できるのかを知っておくことは大切なことですね。市街地なら高いビルに上がることも選択肢のひとつになりますね。

2011年9月 琴似発寒川増水

 台風12号から変わった温帯低気圧と、日本の東海上を北上する台風13号の影響で北日本は6日、北海道を中心に多い所で総雨量400ミリを超す大雨となりました。札幌も未明から雨の降り方が強まり、一時的に河川が増水して警戒水位に達したところもあったようです。

札幌大雨で琴似発寒川が増水し三角波が発生!豊平川も増水。
 2011年9月 台風12号から変わった温帯低気圧と、日本の東海上を北上する台風13号の影響で北日本は6日、北海道を中心に多い所で総雨量40...

 災害は過去のレベルにとどまるという保障はありません。想定以上の災害も発生しうるのです。札幌市内の小学校は一部で臨時休校の措置をとりました。何かあってからでは遅いですからね。みなさん、気を付けてくださいね。

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