【旅行記】8月4日③ 立山黒部アルペンルート 室堂から黒部平
室堂から大観峰までは、標高2,450mを走る立山トンネルトロリーバスに乗る。トロリーバスは、以前は各地で運転されていたが、現在では同じアルペンルート内の関電トンネルとここだけである。架線から電気をもらうので、燃料の補給の必要もなく、また環境にもやさしいというものである。トンネルは3.7Kmで標高差は134m。約10分かけて運行する。バスは、立山山頂直下ですれ違い、そこから大観峰へ200mすすんだところに破砕帯がある。黒部の太陽で有名な大町トンネル(現関電トンネル)の破砕帯は有名だが、この立山トンネルでも同様に破砕帯をぬける難工事があったようだ。
全区間トンネルの立山トンネルをぬけると、そこは大観峰。大観峰駅はなだれの被害を受けにくくするために、断崖絶壁にせり出すようにして建っているので、屋上以外、外へ出ることはできない。改札を出てすぐの屋上展望台からは、黒部湖や後立山連峰の大パノラマを一望できる。
大観峰からは立山ロープウェイに乗る。移動距離は1.7Kmだが、標高差は488m。ここを7分間で一気に移動する。環境保護と景観を保護するために支柱がなく、職員は「柱ない(走らない)ロープウェイ」とさかんに言っていた。
ロープウェイを降りると、そこは黒部平駅。 標高1,828mの平地に建つ白い建物で、屋外には黒部平庭園があって雄大な景色を満喫できるほか、徒歩2分のところには高山植物観察園がある。私は、うっかりここがダムの入口だと勘違いしてしまったが、もうひとつあることを思い出し慌てて改札口へ。一緒にロープウェイに乗ってきた皆さんはまだ並んでいたのでほっとした。
黒部平から黒部ケーブルカーでダムのある黒部湖駅まで降りる。このケーブルカーは、自然景観保護と雪害防止のため全線地下を走る、日本で唯一のケーブルカーで、最大勾配31度。移動距離800mで373mの標高差がある。黒部湖駅から10分ほど歩いたところに、黒部湖遊覧船ガルベの乗り場がある。次はそこに向かうことにする。